高画質なデジタルカメラが主流の今、「昔ながらのフィルム写真の雰囲気」を、もっと手軽に楽しみたいと思ったことはありませんか? 家に眠っているフィルムカメラがあるものの、「使い方が分からない」「現像の手間が面倒」と悩んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決する、Canon FT QLというフィルムカメラの魅力に迫ります。 1966年発売のCanon FT QLは、丈夫なつくりと豊かな描写力を誇り、初心者でも直感的に操作できるシンプルなフィルム一眼レフカメラです。
ぼく(はなすた)が、祖父から受け継いだCanon FT QLで季節の梅を撮影した作例を交えながら、その使い方を丁寧に解説します。 この記事を読めば、あなたのCanon FT QLが再び活躍し、デジタルでは味わえない温かい思い出を写真に残せると分かります。
【作例&使い方】Canon FT QLレビュー|初心者向けフィルムカメラ解説
ここでは、1966年に発売されたCanon FT QLというフィルムカメラの魅力と使い方を、筆者の作例とともにご紹介します。
Canon FT QLは、その丈夫なつくりと描写力で、フィルムカメラ初心者でも十分に楽しめる一台です。
Canon FT QLとは?スペックと特徴を解説
Canon FT QLは、1966年に発売された露出計内蔵の機械式フィルム一眼レフカメラです。 筆者が所有するものは、祖父から父へ、そしてぼくへと受け継がれた大切なカメラです。
このカメラは、電池で動く露出計が付いていますが、それ以外の露出、フォーカス、フィルムの巻き上げなどはすべて手動で行います。 そのため、フィルムカメラの中でも、じっくりと手間をかけて写真を撮りたい方にぴったりのカメラと言えるでしょう。

今回使用したレンズは、父から借りたFD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C.です。 これは比較的描写が良いズームレンズで、マクロ撮影も可能です。 以前、父のCanon A-1というカメラとセットで借りたことがあり、その描写性能の良さはなんとなく覚えていました。
使用したフィルムは、以下のリンクから確認できます。

Canon FT QLの作例:季節の梅をフィルムで残す
先日、家族と梅林公園へ出かけた際、Canon FT QLで梅を撮影してきました。 まだ見頃には少し早かったものの、ちらほら咲いている梅をフィルムに収めることができました。 デジタルカメラとは一味違う、フィルム特有の温かい写りを楽しんでください。
作例1:梅の花のクローズアップ




撮影場所:梅林公園 フィルム:[フジカラー SUPERIA PREMIUM 400]
まだ咲き始めの梅を、やわらかい光の中で捉えました。フィルムならではの淡い色合いが気に入っています。
作例2:公園の風景

撮影場所:梅林公園 フィルム:[フジカラー SUPERIA PREMIUM 400] ]
公園の広がりと、所々に咲く梅の木をバランスよく配置しました。奥行きのある描写が魅力です。
Canon FT QLの使い方:初心者向け解説
Canon FT QLは、フィルムカメラ初心者でも扱いやすいシンプルな操作性が特徴です。 ここでは、フィルムの装填から撮影までの基本的な使い方を解説します。
Canon FT QLのフィルム装填と基本操作
Canon FT QLの操作は、すべて手動で行います。 フィルムの装填も、現代のデジタルカメラとは異なる手順が必要です。
- 裏蓋を開ける: カメラの側面にあるレバーを操作して裏蓋を開けます。
- フィルムをセットする: フィルムカートリッジを所定の位置にセットし、フィルム先端をスプールに差し込みます。
- 巻き上げる: フィルムを数コマ巻き上げ、裏蓋を閉めます。巻き上げノブを回しながら、巻き戻しクランクが回転していることを確認すると、フィルムがしっかり送られているか分かります。
- ISO感度設定: 使用するフィルムのISO感度をカメラに設定します。これにより、露出計が正確な露出を測定できます。
- シャッタースピードと絞りの設定: 被写体や光の状況に合わせて、シャッタースピードダイヤルと絞りリングを操作します。 Canon FT QLの露出計(ボタン電池使用)で測定し、適正露出に合わせましょう。
- ピント合わせ: レンズのフォーカスリングを回し、ファインダー内で被写体のピントを合わせます。 スプリットイメージやマイクロプリズムが内蔵されているので、初心者でも比較的ピントを合わせやすいでしょう。
- シャッターを切る: 構図を決め、ブレないようにしっかりとカメラを構え、シャッターボタンを押し込みます。
これらの手順をマスターすれば、あなたもすぐにCanon FT QLで撮影を楽しめます。
Canon FT QLを今買うには?中古の相場と購入方法
フィルムカメラに興味を持ち、Canon FT QLを手に入れたいと考えている方もいるでしょう。 ここでは、中古市場での相場や購入方法について解説します。
Canon FT QLとFTbの違いは?
CanonにはFT QLの他にも、似たようなフィルム一眼レフカメラとしてCanon FTbが存在します。 両者の主な違いは、FTbが露出計を内蔵し、シャッター優先AE機能を搭載している点です。
一方、FT QLは露出計は内蔵しているものの、シャッター優先AE機能はなく、露出は完全に手動で設定します。 よりシンプルな操作で、機械的な操作感を重視するならFT QLが、少しでも自動化された機能を求めるならFTbが適していると言えるでしょう。
Canon FT QLの今:中古の相場と購入方法
Canon FT QLは、現在では生産されていません。 そのため、購入するには中古市場を探す必要があります。 主な購入先としては、以下が挙げられます。
- 中古カメラ専門店: カメラのキタムラやマップカメラなど、中古カメラを専門に扱う店舗では、整備済みの良品が見つかりやすいです。 保証が付いている場合も多く、安心して購入できます。
- インターネットオークション・フリマアプリ: ヤフオク!やメルカリなどでは、個人が出品しているCanon FT QLが見つかることがあります。 価格は手頃なことが多いですが、商品の状態をしっかり確認し、ノークレームノーリターンであることを理解して購入する必要があります。
- オンラインストア: Amazonや楽天市場などでも、中古品が販売されている場合があります。
Canon FT QLの中古相場は、カメラの状態や付属品によって異なりますが、比較的安価で手に入ることが多いです。 初めてのフィルムカメラとして、手軽に始めるには良い選択肢となるでしょう。
Canon FT QLレビューまとめ:フィルムカメラで日常を彩る
本記事では、Canon FT QLの魅力と使い方、そして作例を交えながら、その実力をご紹介しました。 デジタルカメラが普及した今だからこそ、フィルムカメラでしか味わえない独特の雰囲気や、一枚一枚を大切に撮る喜びを再発見できます。
ぼくも久しぶりにCanon FT QLを使ってみて、その描写力の高さに改めて驚きました。 特に、フィルム現像後に写真を見たときの「こんなに良かったっけ?!」という感動は、デジタルカメラではなかなか味わえないものです。
もし、ご自宅に眠っているフィルムカメラがあるなら、ぜひもう一度手に取って、シャッターを切ってみてください。 そして、もしフィルムカメラに興味があるけれど、まだ持っていないという方は、Canon FT QLを最初の相棒として検討してみる価値は十分にあります。 フィルムカメラが、あなたの日常をより豊かに彩ってくれることでしょう。

妻も気に入ってくれてて、彼女曰く僕らしい写真とのこと。